80歳のルース(キャサリン・チャルファント)は長年独居してきたが、老いの兆候は静かに忍び寄っている:水切りかごに忘れられたトースト、しばしば虚ろになる表情、亡き人を現在形で語る一方で、目の前の肉親(例えばすぐそばにいる息子)を認識できない。彼女が介護付き住宅に入居するところから、奇妙で超然とした旅が始まる——これこそサラ・フリードランドの長編デビュー作『見覚えのある感触』の核心だ。本作は2024年ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門で、未来の獅子賞(最優秀デビュー作賞)、最優秀監督賞、そしてチャルファントの驚異的な演技による最優秀女優賞の3冠を獲得した。フリードランドは鋭いリアリズムでドラマの緊張感を構築し、重いテーマにもかかわらず、この作品は稀有な物語の弾力性を示している:優しさ、謙虚さ、そして不条理な閃きの瞬間が随所に現れ、キャラクターとクリエイターがルースに注ぐ共感が全編を貫く。『見覚えのある感触』は、新たな監督スターの誕生を予感させる。
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